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2歳・3歳で指示が通らないと感じたら|家庭と園で整理する5つのポイント

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「名前を呼んでも動かない」「何度伝えても同じことをしている」「園では一斉指示が通りにくいと言われた」。2歳・3歳のお子さんについて、このような姿が続くと、保護者の方は「ことばを分かっていないのかな」「発達の問題なのかな」と心配になることがあります。

指示が通りにくいという一つの姿だけで、診断や原因を決めることはできません。同じお子さんでも、場面、伝え方、周囲の音、活動の切り替わりなどによって、分かりやすさは変わります。

まず知りたいのは、「できる・できない」ではなく、いつ難しくなり、どのような支えがあると分かりやすいかです。この記事では、家庭と園で状況を整理する5つのポイント、負担の少ない伝え方、相談してもよいタイミングを紹介します。

ゆうた先生

年齢だけで「できるはず」と決めず、どんな場面や伝え方なら分かりやすいかを一緒に整理します。

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先にお伝えしたいこと

  • 「指示が通らない」だけで、診断の有無は判断できません。
  • 家庭ではでき、園では難しいなど、環境によって姿が異なることがあります。
  • 相談は、診断やサービス利用を決めるためだけのものではありません。
  • 本人や家族、園の負担が続くときは、「どう伝えると分かりやすいか」を整理するために相談できます。

2歳・3歳の「指示が通らない」を年齢だけで決めない

2歳・3歳は、ことばの理解、気持ちの切り替え、人と一緒に活動する経験などが育っていく時期です。ただし、育ち方や得意な受け取り方は一人ひとり異なります。「3歳ならこれができるはず」と年齢だけで線を引くと、その子が分かりやすい条件を見落としてしまうことがあります。

2歳ごろに見ておきたいこと

2歳ごろは、家庭で大人と一対一で過ごす場面と、園で多くの人と過ごす場面の差が大きいことがあります。好きな遊びの途中、眠いとき、急に次の行動を求められたときなどは、短いことばでも受け取りにくくなる場合があります。

「おいで」「靴を履こう」など一つの行動を伝えたとき、近くから伝える、実物を見せる、少し待つといった条件で反応が変わるかを見てみましょう。できなかった回数を数えるより、届きやすかった伝え方を見つけることが役立ちます。

3歳ごろに見ておきたいこと

3歳ごろになると、園ではクラス全体への声かけ、活動の順番、友達と一緒に動く場面が増えることがあります。一対一で短く伝えると分かる一方で、みんなへの説明では気づきにくい、二つ以上の行動が含まれると途中で分からなくなる、といった姿が見られることもあります。

この場合も、「聞く気がない」と決めず、個別なら分かるのか、見本があると動けるのか、活動の切り替えで難しくなるのかを分けて考えます。園で一斉指示が通りにくい場面を療育でどう見るかは、一斉指示が通りにくい子について療育で確認する5つのポイントで詳しく説明しています。

「分からない」と「分かっていても動けない」は同じではありません

大人の声かけから行動を始めるまでには、いくつかの段階があります。

  1. 声や合図に気づく
  2. ことばの意味を受け取る
  3. 何をするか覚えておく
  4. 今していることから気持ちを切り替える
  5. 最初の動作を始める

例えば、「片づけて手を洗おう」という意味は分かっていても、楽しい遊びを終えることが難しい場合があります。反対に、行動する気持ちはあっても、指示が長くて最初に何をするか分からないこともあります。

指示を繰り返す前に、どの段階で止まっているように見えるかを考えると、伝え方や支え方を選びやすくなります。

家庭と園で整理したい5つのポイント

相談するときに、特別な記録を用意する必要はありません。気になった場面を、次の5つに分けて短くメモするだけでも、お子さんを理解する手がかりになります。

1.どの場面だったか

朝の支度、遊びの終わり、食事、入浴、園での片づけや移動など、難しくなった場面を具体的にします。時間帯、疲れ、空腹、周囲の音や人の多さも、分かる範囲で添えます。

2.どのように伝えたか

遠くから声をかけた、近くで一つずつ伝えた、指差しを添えた、見本を見せたなど、実際の伝え方を残します。「言ったのに動かなかった」だけで終わらせないことがポイントです。

3.どこまでできたか

振り向いた、指示した物を見た、最初の一つはできた、見本を見て動き始めたなど、小さな反応も記録します。途中までできたことは、次の支えを考える重要な情報です。

4.何があると分かりやすかったか

短いことば、写真や実物、いつも同じ順番、大人が最初だけ一緒にすること、少し待つことなど、うまくいった条件を探します。毎回同じ方法が合うとは限らないため、場面とセットで見ます。

5.本人はどのような様子だったか

楽しそうだった、不安そうだった、止まっていた、嫌がっていた、助けを求めていたなど、本人の様子も大切です。大人の指示に従えたかだけでなく、本人が安心して参加できていたかを見ます。

メモの例
夕方、ブロック遊びから入浴へ移る場面。「片づけて、お風呂に行こう」と伝えたときは遊びを続けた。残り1個を一緒に箱へ入れ、「次はお風呂」と浴室を指差すと歩き始めた。急な終わりより、最初の動作と次の場所が分かると動きやすそうだった。

家庭で試すなら、負担の少ない方法から

家庭を訓練の場にする必要はありません。毎日の生活の中で、親子ともに続けやすい方法を一つずつ試します。

  • 一つずつ具体的に伝える:「ちゃんとして」ではなく、「靴を履こう」のように、今する行動を示します。
  • 見える手がかりを添える:使う物を見せる、場所を指差す、大人が最初の動作を見せる方法があります。
  • 伝えた後に待つ:すぐに同じ指示を重ねず、ことばを受け取り、動き始める時間を取ります。
  • 切り替わりを前もって知らせる:急に終わらせるのではなく、「これが終わったら次へ」と見通しを伝えます。
  • できた部分を具体的に伝える:「一つ入れられたね」「一緒に始められたね」と、できた行動をことばにします。

無理に目を合わせさせる、反応するまで強い口調で繰り返す、長時間練習するといった方法は、本人にも家族にも負担になり得ます。うまくいかないときは、本人や保護者の努力不足と考えず、場面や伝え方を変えてみましょう。

一人ひとりに合う伝え方や活動を、どのように確かめて支援へつなぐかは、SHIPの個別活動で行っていることで紹介しています。

園には「通りますか」ではなく、具体的な場面を聞く

家庭ではできるのに、園では難しいことがあります。家庭は一対一で声をかけやすい一方、園では周囲の声や動きがあり、クラス全体への説明から必要な情報を受け取る場面があります。環境が違えば、見える姿が違うことはあります。

園の先生には、次のように具体的に聞くと、家庭と園で情報を合わせやすくなります。

  • どの活動や切り替えで難しくなりやすいですか
  • 一対一で短く伝えると分かりますか
  • 見本や友達の動きがあると参加できますか
  • 本人が参加しやすい活動や得意な場面はありますか
  • 園で無理なく続けられそうな支え方はありますか

家庭と園のどちらかの見方を正解にするのではなく、それぞれの場で分かりやすかった条件を持ち寄ることが大切です。家庭と園で姿が違うときの考え方は、園では困るけれど家では困らないときも参考にしてください。

園から「一斉指示が通りにくい」と伝えられた直後で、まず先生への聞き方や家庭での初動を知りたい方は、園で「一斉指示が通りにくい」と言われたときに知っておきたいことをご覧ください。

相談してもよいタイミング

「何歳なら相談すべき」という一律の線引きはできません。次のような状況があり、本人や家庭、園の負担が続いているときは、状況を整理するために相談する選択があります。

  • 短く伝えたり見本を示したりしても、生活の中で分かりにくい場面が多い
  • 切り替えや集団活動で、本人が不安そうにする、つらそうにすることが続いている
  • 家庭と園で姿が大きく異なり、関わり方を一緒に整理したい
  • ことばやコミュニケーションなど、指示以外にも気になることがある
  • 保護者や園だけで考え続けることに負担を感じている

相談することは、診断を決めることでも、すぐに児童発達支援の利用を決めることでもありません。こども家庭庁の児童発達支援ガイドラインでも、家族が発達に不安を感じるなど「気付き」の段階にある子どもと家族への幅広い相談機能が示されています。

相談先には、お住まいの自治体の乳幼児健診・子育て相談窓口、かかりつけ医、児童発達支援などがあります。声や生活音への反応そのものが気になる場合は、健診やかかりつけ医で相談する方法もあります。地域の窓口は、こども家庭庁の相談窓口案内からも確認できます。

相談時に持っていくと役立つメモ

きれいにまとめる必要はありません。スマートフォンや紙に、次の内容を箇条書きで残しておくと、限られた相談時間でも状況を共有しやすくなります。

  • 特に困っている場面を二つか三つ
  • 家庭では分かりやすかった伝え方
  • 園で難しい場面と、参加できている場面
  • 本人が好きなこと、得意なこと
  • 保護者が知りたいこと、相談したいこと

「できないこと」だけでなく、できた場面とその条件も伝えると、その子に合う次の一歩を考えやすくなります。

SHIP中央の支援を知りたい方へ

SHIP中央の案内ページでは、一人ひとりの育ち方を丁寧に見立て、個別活動と小集団支援を組み合わせる考え方を紹介しています。

「相談するほどか分からない」「家庭と園の様子をどう整理すればよいか迷っている」という段階でも、まずは現在の相談方法と支援内容をご確認ください。対象や利用条件などの最新情報は、SHIP中央のページまたは相談窓口でご確認いただけます。

よくある質問

2歳で指示が通らないと、発達の遅れですか?

指示が通りにくいという一つの姿だけでは判断できません。場面、伝え方、本人の体調や気持ち、ことば以外のコミュニケーションなどを合わせて見ます。気になることが続くときは、健診や地域の相談窓口などで状況を伝えてください。

3歳で一斉指示が通らないとき、家庭で練習した方がよいですか?

家庭で園と同じ集団場面を再現する必要はありません。短く伝える、見本を示す、少し待つなど、日常の中で分かりやすい条件を見つけることが役立ちます。療育で何を確認するかは、療育で確認する5つのポイントをご覧ください。

家では分かるのに、園だけで難しいのはなぜですか?

一対一で伝えやすい家庭と、音や動きが多く全体への説明がある園では、情報の受け取りやすさが変わることがあります。どちらかが間違っているのではなく、園のどの場面で、どのような支えがあると参加しやすいかを具体的に聞いてみましょう。

相談すると、すぐに診断や利用が決まりますか?

相談は、今の状況や関わり方を整理するためにも利用できます。診断やサービス利用を希望しているか、まず話だけ聞きたいかも含め、相談先へ伝えてください。各窓口の対象や対応範囲は事前に確認しましょう。

まとめ|「通る・通らない」より、分かりやすい条件を探す

2歳・3歳で指示が通りにくいと感じたときは、年齢や一つの場面だけで判断せず、次の5つを整理します。

  1. どの場面だったか
  2. どのように伝えたか
  3. どこまでできたか
  4. 何があると分かりやすかったか
  5. 本人はどのような様子だったか

できなかったことを増やすのではなく、少しの支えでできた場面を見つけることが、その子に合う関わり方を考える出発点になります。本人や家族、園の負担が続くときは、診断の有無を決めてからではなく、今の姿を整理するために相談して構いません。

参考にした公的情報

山梨県中央市で児童発達支援・放課後等デイサービスをお探しの方へ

SHIP中央では、子ども一人ひとりの発達や特性、行動の背景を丁寧に捉え、その子に合った支援を一緒に考えています。見学やご相談も受け付けていますので、利用をご検討の方はSHIP中央のページをご覧ください。

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