ゆうた先生こんにちは♪今回は、ASDの子の特性等についてお話していきます
ASDとは?子どもの特性とつまずきやすい場面について
「目が合いにくい」
「名前を呼んでも反応が薄い」
「集団活動に入りにくい」
「予定が変わるとかんしゃくになる」
「こだわりが強く、切り替えが難しい」
お子さんの様子を見ていて、こうした姿が気になることはありませんか。
その背景の一つとして、ASD(自閉スペクトラム症)という発達特性が関係している場合があります。
ただし、ここで大切なのは、保護者の方が「うちの子はASDなのだろうか」と不安になることではありません。
大切なのは、子どもがどんな場面で困っているのかを理解し、その子に合った関わり方を早めに考えていくことです。
ASDは、社会的なコミュニケーションや対人関係の難しさ、限定された興味や反復的な行動などが見られる神経発達症の一つとされています。ASDのある人には社会的コミュニケーションや相互作用の困難、限定的・反復的な行動や興味が見られることがあると言われています。(CDC)
ASDの子どもに見られることがある特性
ASDの特性は、一人ひとり違います。
「ASDだから必ずこうなる」というものではありません。
ただ、乳幼児期から幼児期にかけて、次のような様子が見られることがあります。
人との関わりで見られること
たとえば、
- 目が合いにくい
- 指さしが少ない
- 微笑み返しが少ない
- 名前を呼んでも反応が薄い
- 他の子どもへの関心が少ない
- 一人遊びが多い
- やりとりのある遊びが続きにくい
といった姿です。
ASDでは、目を合わせない、指さしをしない、微笑み返しが少ない、他の子どもに関心を示しにくい、言葉の発達が遅い、こだわりが強いといった様子が見られることがあるとされています。(国立精神・神経医療研究センター)
ことばやコミュニケーションで見られること
ASDの子どもは、単に「言葉が遅い」という形だけで困りごとが出るとは限りません。
言葉は出ていても、
- 自分の好きなことを一方的に話す
- 質問に答えることが難しい
- 相手の話を聞きながら会話を続けることが難しい
- 「あとで」「ちょっと待って」などの曖昧な表現が分かりにくい
- 表情や雰囲気から相手の気持ちを読み取ることが難しい
という形で、コミュニケーションの難しさが見られることがあります。
会話が一方的になりやすい、相手の発言に耳を傾けることが難しい、尋ねられたことに答えにくいといった特徴が見られることがあると言われています。(発達障害情報のポータルサイト)
こだわりや切り替えの難しさ
ASDの子どもは、見通しが立たないことや予定変更が苦手な場合があります。
たとえば、
- いつもと違う道を通ると嫌がる
- 遊びを終えるタイミングで泣いてしまう
- 予定が変わると強く不安になる
- 同じ遊びや同じ物に強くこだわる
- 初めての場所や活動に入りにくい
- 決まった順番ややり方が崩れると混乱する
といった姿です。
厚生労働省では、自閉症スペクトラムの特性として、
・見通しの立たない状況では不安が強くなりやすいこと
・感覚刺激への敏感さで苦労すること
があると示しています。
感覚の敏感さ・鈍感さ
ASDの子どもには、感覚面の特性が見られることもあります。
たとえば、
- 大きな音が苦手
- にぎやかな場所で疲れやすい
- 服のタグや肌ざわりを嫌がる
- 偏食が強い
- 特定のにおいを嫌がる
- 体を動かす遊びを強く求める
- 痛みや暑さ寒さに気づきにくい
といった姿です。
これは「わがまま」や「甘え」ではなく、本人にとっては本当に不快だったり、不安が強くなったりしている場合があります。
そのため、大人が「何に困っているのか」を丁寧に見ていくことが大切です。
どんな場面でつまずきが見られることがある?
ASDの特性は、家庭だけでなく、園や集団生活の中で分かりやすくなることがあります。
特に、保育園・幼稚園・こども園では、次のような場面でつまずきが見られることがあります。
1. 朝の登園・保護者との分離
登園時に、
- 保護者と離れることが難しい
- 部屋に入れない
- 泣いてしまう
- いつもの先生でないと不安になる
- 朝の流れが変わると崩れてしまう
という姿が見られることがあります。
これは、単に「甘えている」のではなく、見通しの持ちにくさや環境変化への不安が背景にある場合があります。
2. 集団活動
集団活動では、
- みんなと一緒に座ることが難しい
- 先生の一斉指示が入りにくい
- 活動の始まりや終わりが分かりにくい
- 何をすればよいか分からず立ち歩いてしまう
- 興味のない活動に参加しにくい
という姿が見られることがあります。
園生活では
・集団での遊びに参加したがらない、
・友達とのやりとりが難しい、
・学童期には一斉指示や班活動などの社会集団行動に苦痛を感じることがある
と言われています。
3. 友達との関わり
友達との関わりでは、
- 順番を待つことが難しい
- 貸し借りでトラブルになる
- 相手の気持ちに気づきにくい
- 自分の遊び方を相手にも求めてしまう
- ルールが変わると怒ってしまう
- 一緒に遊びたい気持ちはあるが、入り方が分からない
ということがあります。
この場合、「友達に興味がない」と決めつけるのではなく、関わり方が分からない、相手の反応の読み取りが難しい、遊びのルールが分かりにくいという視点で見ることが大切です。
4. 食事・着替え・トイレなどの生活場面
生活面では、
- 偏食が強い
- 食具の使い方が難しい
- 着替えに時間がかかる
- 手洗いやトイレの流れが定着しにくい
- 汚れることを強く嫌がる
- 逆に濡れた服や汚れに気づきにくい
という姿が見られることがあります。
生活場面は毎日繰り返されるため、うまくいかない状態が続くと、本人も保護者も疲れてしまいます。
だからこそ、小さいうちから、無理にやらせるのではなく、分かりやすい手順、少し手伝えばできる経験、できたことを積み重ねる関わりが大切になります。
5. 切り替え・予定変更
切り替えの場面では、
- 遊びを終えられない
- 次の活動に移れない
- 急な予定変更で泣いてしまう
- 「まだやりたかった」と気持ちが崩れる
- 片付けでかんしゃくになる
という姿が見られることがあります。
この場合、「早くしなさい」と言葉で急かすだけでは、かえって混乱することがあります。
時計、絵カード、写真、順番表、カウントダウンなどを使い、次に何が起こるかを見える形で伝えることが有効な場合があります。
厚生労働省も、
・肯定的・具体的・視覚的な伝え方
・手順を示す
・モデルを見せる
・スモールステップで支援する
ことを配慮のポイントとして示しています。
小さなうちからしておくとよいこと
ASDの特性があるかどうかに関わらず、発達に気になるところがある場合、小さいうちから大切にしたいことがあります。
それは、できないことを責めるのではなく、できる形に整えていくことです。
1. 子どもの「困っている理由」を見る
子どもが泣く、怒る、逃げる、固まる、参加しない。
こうした姿だけを見ると、「わがまま」「やる気がない」「困らせている」と見えてしまうことがあります。
しかし実際には、
- 何をするか分からない
- 音や人の多さがつらい
- 失敗が怖い
- 終わりが分からない
- 言葉で気持ちを伝えられない
- いつもと違って不安
という背景があるかもしれません。
まずは、行動そのものではなく、その行動が出る理由を考えることが大切です。
2. 見通しを持てるようにする
ASDの特性がある子どもにとって、見通しはとても大切です。
たとえば、
- 「今から何をするのか」
- 「どこまでやったら終わりなのか」
- 「次に何があるのか」
- 「終わったら何ができるのか」
が分かると、安心して動きやすくなることがあります。
家庭でも、
- 朝の流れを写真で見せる
- 「ごはん→着替え→歯みがき→出発」のように順番を見せる
- 初めて行く場所は事前に写真を見せる
- 急な変更はできるだけ早めに伝える
といった工夫ができます。
3. 言葉だけでなく、見て分かる形にする
「ちゃんとして」
「早くして」
「もう少し待って」
「みんなと同じようにして」
こうした言葉は、大人にとっては自然でも、子どもには分かりにくい場合があります。
そのため、
- 「靴をはきます」
- 「赤い線に立ちます」
- 「3回やったら終わりです」
- 「終わったらブロックで遊べます」
のように、具体的に伝えることが大切です。
さらに、絵、写真、実物、手順表などを使うと、理解しやすくなる子もいます。
4. 小さく分けて、できた経験を増やす
苦手なことを一気にできるようにしようとすると、子どもにとって負担が大きくなります。
たとえば、着替えが苦手な子に対して、最初から全部一人でやらせるのではなく、
- シャツを持つ
- 頭を入れる
- 袖を通す
- 裾を引っぱる
というように、動きを小さく分けていきます。
そして、「ここまでは自分でできた」という経験を積み重ねます。
子どもは、失敗を重ねるよりも、少し手伝ってもらいながら成功する経験によって伸びていきます。
5. 家庭だけで抱え込まない
発達の気になるところがあると、保護者の方は、
「自分の関わり方が悪いのかな」
「しつけが足りないのかな」
「もっと頑張らないといけないのかな」
と思ってしまうことがあります。
しかし、ASDを含む発達特性は、育て方だけで説明できるものではありません。
大切なのは、保護者が一人で抱え込むことではなく、子どもの特性を一緒に理解し、関わり方を考えてくれる人や場所につながることです。
その選択肢の一つが、療育です。
療育という選択肢
療育は、子どもに無理やり何かをさせる場所ではありません。
子どもの発達の状態や特性を見ながら、
- 生活の力
- 体の使い方
- 感覚の調整
- 言葉やコミュニケーション
- 人との関わり
- 集団への参加
- 気持ちの切り替え
などを、その子に合った方法で育てていく支援です。
児童発達支援は、障害のある子どもに対して、身体的・精神的機能の適正な発達を促し、日常生活や社会生活を円滑に営めるようにするための支援であるとされています。(こども家庭庁 児童発達支援ガイドライン)
また、児童発達支援では、本人支援だけでなく、家族支援、移行支援、地域支援・地域連携を総合的に提供していくことが大切と言われています。
SHIPの療育について
児童発達支援SHIPでは、子どもの行動だけを見るのではなく、その背景にある発達特性や困りごとを丁寧に見ていきます。
たとえば、集団活動に入れない子がいたときに、単に「みんなと一緒にやりましょう」と促すだけではありません。
その子にとって、
- 活動の意味が分かっているか
- 何をすればよいか分かっているか
- 音や人の多さが負担になっていないか
- 切り替えの見通しが持てているか
- 友達との関わり方が分かっているか
- 少し手伝えばできる段階なのか
を確認しながら支援を考えていきます。
児童発達支援では
「健康・生活」
「運動・感覚」
「認知・行動」
「言語・コミュニケーション」
「人間関係・社会性」
の5領域の視点を踏まえてアセスメントし、子ども一人ひとりに応じた支援を行うことが重要とされています。(こども家庭庁ガイドライン)
SHIPでも、このような視点を大切にしながら、子どもの「できた」を増やしていきます。
SHIPが大切にしていること
SHIPの療育で大切にしているのは、子どもを無理に変えることではありません。
大切にしているのは、子どもが分かる形に整え、安心して挑戦できる経験を増やすことです。
たとえば、
- 言葉だけでなく、見て分かる手がかりを使う
- できるところから小さく始める
- 成功しやすい環境を作る
- 苦手なことの背景を丁寧に見る
- 友達との関わり方を具体的に練習する
- 園や家庭で活かせる力につなげる
こうした支援を通して、子どもが少しずつ自信を持てるように関わっていきます。
早めに相談することは、子どもの可能性を広げること
「まだ小さいから様子を見よう」
「そのうちできるようになるかもしれない」
「相談するほどではないかもしれない」
そう思うこともあるかもしれません。
もちろん、発達には個人差があります。
ただ、子どもが日々の生活や園生活の中で困っている場合、早めに関わり方を考えることで、本人の負担を減らせることがあります。
大切なのは、診断名をつけることではありません。
大切なのは、今のお子さんにどんな支援があると過ごしやすくなるのかを考えることです。
ASDかどうかに関わらず、発達や集団生活、ことば、切り替え、友達との関わりなどで気になることがあれば、一度ご相談ください。
児童発達支援SHIPでは、お子さんの姿を丁寧に見ながら、保護者の方と一緒に、今できる関わり方を考えていきます。
まとめ
ASDの特性がある子どもは、見通しの持ちにくさ、コミュニケーションの難しさ、感覚の敏感さ、こだわり、切り替えの難しさなどから、家庭や園生活の中でつまずくことがあります。
しかし、それは「困らせようとしている」のではありません。
子ども自身が、分かりにくさや不安、伝えにくさの中で困っている場合があります。
小さいうちから、子どもの特性を理解し、分かりやすい関わりや環境を整えていくことは、子どもの成長にとって大切です。
そして、その選択肢の一つとして、療育があります。
児童発達支援SHIPでは、お子さん一人ひとりの発達や特性を丁寧に見ながら、生活、コミュニケーション、人との関わり、集団参加につながる力を育てていきます。
お子さんの発達や園生活で気になることがある方は、まずはお気軽にご相談ください。
児童発達支援SHIP笛吹
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お子さまの今の姿を一緒に見ながら、必要な支援を考えていきます。
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